⾼齢者虐待防⽌のための指針
令和6年3月
訪問看護ステーションつむぐ
株式会社メイヤロフ
1.総則
(1)訪問看護ステーションつむぐは、療養者、その家族が最期まで穏やかに過ごしていける環境を築くこと並びに安全安楽な療養を推進するために必要な地域貢献とその発展を目指していくことを社会的使命とする。本指針は、高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律(以下、高齢者虐待防止法と省略)第 1 条に定める「高齢者の権利利益の擁護」及び各種サービスの基準省令(静岡県規則/菊川市規則、以下基準省令と省略)を根拠として、高齢者の虐待の防止に取り組むための体制を構築することを目的とする。
(2)当ステーションでは、利用者への虐待は、人権侵害であり、犯罪行為であると認識し、高齢者虐待防止法に基づき、高齢者虐待の禁止、予防及び早期発見を徹底するため本指針を策定し、全ての職員は本指針に従い業務にあたることとする。
2.高齢者虐待の種類等
(1)本指針における「高齢者虐待」は、高齢者虐待防止法に定める以下の5つの虐待を指す。
① 身体的虐待 高齢者虐待防止法第2条第5項第1号イ
② 介護・世話の放棄・放任(ネグレクト)高齢者虐待防止法第2条第5項第1号ロ
③ 心理的虐待 高齢者虐待防止法第2条第5項第1号ハ
④ 性的虐待 高齢者虐待防止法第2条第5項第1号ニ
⑤ 経済的虐待 高齢者虐待防止法第2条第5項第1号ホ
(2)高齢者虐待防止法による虐待行為の定義
虐待行為 |
虐待の定義 |
---|---|
①身体的虐待 |
高齢者の身体に外傷が生じ、又は生じるおそれのある暴行を加えること。 |
②介護・世話の放棄・放任(ネグレクト) |
高齢者を衰弱させるような著しい減食又は長時間の放置その他の高齢者を養護すべき職務上の義務を著しく怠ること。 |
③心理的虐待 |
高齢者の対する著しい暴言又は著しく拒絶的な対応その他の高齢者に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと。 |
④性的虐待 |
高齢者にわいせつな行為をすること又は高齢者をしてわいせつな行為をさせること。 |
⑤経済的虐待 |
高齢者の財産を不当に処分することその他の高齢者から不当に財産上の利益を得ること。 |
3.高齢者虐待を防止する体制
(1)当ステーションでは、高齢者虐待防止を推進する組織として虐待防止検討委員会を設置するとともに、虐待防止に関する措置を適切に実施するための担当者を定めることとする。
(2)虐待防止検討委員会は原則として下記の職種で構成する。
● 代表取締役
● 管理者
● 看護師
(3)委員会の委員長は管理者が務める。
(4)委員会は年3回以上、委員長の招集により開催する。
(5)委員会の審議事項は次のとおりとする。
● 虐待防止検討委員会、施設内の組織及び相談
● 報告体制に関すること
● 本指針の整備及び見直しに関すること
● 高齢者虐待防止に係る進捗状況の確認
● 本指針に基づく職員教育の企画/運営/レジュメ等資料の発行
● 虐待発生時の措置権者等への報告体制、原因究明と再発防止策の策定
● 養護者による虐待等を含めた被虐待事例の報告、経過の共有
(6)委員は、業務及び本委員会活動上知り得た秘密を他に漏らしてはならないこととし、退任・退職後も同様とする
4.高齢者虐待を防止するための職員研修に関する取り組み
(1)職員に対する権利擁護及び高齢者虐待防止のための研修は、基礎的内容等の適切な知識を普及・啓発するものであるとともに、本指針に基づき、権利擁護及び虐待防止を徹底する内容とする。
(2)研修は年1回以上実施することとする。また、新規採用時には別途虐待防止のための研修を実施することとする。
(3)研修の実施内容については、実施要綱、資料、出席者名簿等を記録し、保存することとする。
5.虐待の早期発見及び虐待が発生した場合の対応方法に関する基本方針
(1)自己申告または他職員からの報告等を通して、当ステーション従業者による虐待防止及び早期発見に努める。不適切なケアをしてしまった、または発見した際には、上司等に 相談・報告できる環境づくりに努める。
(2)当ステーション従業者による虐待が発生した場合は、代表取締役と指導職が連携し、利用者の保護を徹底するとともに、速やかに菊川市の窓口に通報する。また保証人に対しても事実関係の報告をすみやかに行う。
(3)当ステーション従事者による虐待に対しては、虐待防止検討委員会を中心とした検証を行うとともに、再発防止に向けた職員教育の徹底を図る。
(4)虐待事案が発生した際には、発生から相談、報告、検証に至るまでのやりとりの経過を全て記録する。また説明責任を果たす視点で、必要な情報資料を残しておく。
6.成年後見制度の利用支援に関する事項
利用者の人権を擁護するため、必要に応じて成年後見制度等の社会資源を紹介するなど必要な支援を行う。
7.虐待等に係る苦情解決方法及び関係機関との連携体制
(1)養護施設従事者による虐待に関する苦情の申し出があった場合は、苦情解決責任者の指示のもと、苦情受付担当者が対応を行う。
(2)苦情相談窓口で受け付けた内容は、個人情報の取扱いに留意し、相談者に不利益かが生じないよう細心の注意を払って対処する。
(3)相談者にその顛末と対応の結果を報告する。
8.利用者等に対する指針の閲覧
本指針は、利用者・家族や関係機関が閲覧できるよう掲示する。
【附則】 本指針は令和6年 4 月 1 日より施行する