株式会社メイヤロフ、訪問看護ステーションつむぐ代表の稲葉です。

私はこれまで、家庭医・総合診療医として長年にわたり地域医療に携わり、現在も在宅診療医として、住み慣れた自宅で療養される方々と向き合っています。

訪問看護ステーションつむぐは、2023年10月、閉鎖された「きくがわ訪問看護ステーション」のスタッフを引き継ぐ形でスタートしました。これまで地域で培われてきた経験や思いを大切にしながら、新たな訪問看護の形を目指して歩みを続けています。

私が在宅医療に携わる中で強く感じているのは、医療の役割は病気を治療することだけではない、ということです。

病気や障害があっても、自分らしく暮らしたい。住み慣れた家で、家族と一緒に過ごしたい。好きなことを続けながら、自分らしい人生を送りたい。

そうした一人ひとりの思いを実現するためには、医療と日々の生活をつなぐ存在が欠かせません。その大切な役割を担っているのが、訪問看護です。

訪問看護だからこそできる看護があります。

訪問看護は、療養される方の生活の場に入り、その人らしい暮らしを支える仕事です。

病院では治療が中心となりますが、在宅では療養される方自身が生活の主体です。同じ病気であっても、生活環境や家族構成、大切にしていること、望む生き方は一人ひとり異なります。

だからこそ、病状だけを見るのではなく、その方の暮らし全体を理解し、何が必要なのかを考えることが大切です。

時には病状の変化を予測して早めに対応し、時にはご家族の不安に耳を傾け、また時にはリハビリを通じて、その人ができることを少しずつ増やしていく。

看護師や療法士が専門性を発揮しながら、目の前の方にとって本当に必要な支援を考え、実践できること。それが訪問看護の大きな魅力だと思います。

また、訪問看護が支えるのは、高齢者の方だけではありません。認知症や精神疾患、障害のある方、小児、終末期を迎える方など、幅広い方々が対象となります。

ご本人だけでなく、ご家族の不安や負担にも目を向け、安心して在宅生活を続けられるよう支援することも大切な役割です。

医師と看護師・療法士が、一緒に考えられる環境を。

訪問看護では、スタッフが一人で利用者様のご自宅を訪問する場面が多くあります。

そのため、自分自身で状態を観察し、必要な情報を整理し、適切な対応を考える力が求められます。

フィジカルアセスメントや病状の予測、状況に応じた判断など、専門職としての力を磨く機会も数多くあります。

一方で、一人で訪問することと、一人で問題を抱え込むことは違います。

訪問看護の現場では、こんな迷いや不安が生じることがあります。

「いつもと様子が違うけれど、受診が必要だろうか」

「この症状について、主治医に相談した方がよいだろうか」

「医学的な判断に自信が持てないけれど、どう対応すればよいだろう」

特に訪問看護が初めての方や、経験の浅い方にとっては、不安を感じる場面もあると思います。

つむぐでは、そうした不安をスタッフだけに抱え込ませないことを大切にしています。

私は在宅診療医として、看護師やリハビリスタッフと日頃から連携し、医学的な視点からもサポートしていきます。

医師だから上、看護師だから下という関係ではなく、それぞれの専門性を尊重しながら、同じ目標に向かって一緒に考える。必要なときには気軽に相談し、より良い対応を一緒に探っていく。

それが、私の目指すチーム医療です。

医療と生活の両方を理解し、それぞれの専門職が力を発揮できる環境をつくること。それも、代表である私の大切な役割だと考えています。

未経験からでも、一緒に成長していきましょう。

訪問看護や訪問リハビリに興味はあっても、「病院での経験しかない」「一人で訪問するのは不安」「自分に務まるだろうか」と感じている方もいらっしゃると思います。

最初から何でもできる必要はありません。

先輩スタッフと一緒に訪問し、利用者様との関わり方や現場での判断、必要な知識や技術を少しずつ身につけていけばよいのです。

分からないことは相談し、困ったときには助け合う。経験を重ねながら、一人ひとりが自信を持って仕事に取り組めるよう、チームで成長を支えていきたいと思っています。

そして、私たちが大切にしているのは、「自らの成長」と「他者への貢献(成長を助ける)」の両立です。

自分自身の専門性を高めることは、利用者様へのより良い支援につながります。同時に、仲間の成長を支え、互いに学び合うことで、チーム全体の力も高まっていきます。

医療や介護の現場では、理想と現実の間で悩むことも少なくありません。

すべてが思い描いた通りに進むわけではないからこそ、立ち止まって考え、話し合い、その時々にできる最善を探し続けることが大切だと考えています。

地域の暮らしを支える仲間として。

私自身、住み慣れた我が家で療養される方々のお手伝いができることに、大きなやりがいと誇りを感じています。

利用者様から「看護師さん」「療法士さん」ではなく、一人の人として名前で呼んでいただける。ご本人やご家族と信頼関係を築き、その方らしい生活を支えられる。

そうした日々の積み重ねの中に、訪問看護ならではの喜びがあると思います。

在宅医療は、医師や看護師だけで完結するものではありません。ケアマネジャー、介護職、リハビリ職、地域のさまざまな専門職と連携しながら、地域全体で利用者様の暮らしを支えていくものです。

つむぐも、地域の皆様に信頼されるパートナーとして、より良い在宅医療・看護の実現を目指していきます。

私たちが目指すのは、単に仕事をこなす職場ではなく、それぞれの専門性を発揮し、互いに成長しながら、誰かの人生に貢献できる職場です。

訪問看護が初めての方も、これまでの経験をさらに生かしたい方も、ぜひ一度、訪問看護ステーションつむぐを知っていただけたらと思います。

医療と生活をつなぎ、その人らしい人生を支える。

そんな訪問看護を、私たちと一緒につくっていきませんか。

皆さんとお会いできることを、心より楽しみにしています。

株式会社メイヤロフ
訪問看護ステーションつむぐ
代表・医師 稲葉 史明